閉塞性睡眠時無呼吸症候群は子供でもよくみられる睡眠の病気ですが、
米国小児科学会が、小児の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の診断と治療の
ガイドラインを発表しました。要点は下記の通りです。
病院では小児(思春期を含めて)がイビキをかいているか尋ねるべきで、
SASの症状があれば、さらに評価を進める。
子どもがイビキをかき、努力性呼吸、昼間の眠気、起床時の頭痛、夜尿、
成長障害などがあれば、終夜睡眠ポリグラフ検査を考える。
病院で行う終夜睡眠ポリグラフ検査(終夜監視あり)が信頼性が高く、
SASの有無、重症度の判定、治療計画や術後の管理に用いる。
SASの診断が確定し、アデノイド・口蓋扁桃肥大があれば、第一選択の治療は、
アデノイド口蓋扁桃摘出術が推奨される。
術後に症状が残存したり、手術が行われない場合は、CPAPを考慮する。
肥満が合併していれば、減量指導が勧められる。
手術が禁忌の場合、術後に軽症の睡眠時無呼吸症候群が残存する場合は、
ステロイド点鼻薬も選択肢の一つとなる。
Diagnosis and Management of Childhood Obstructive Sleep Apnea Syndrome. Marcus CL et al. Pediatrics. 2012より引用。