成人のいびき・睡眠時無呼吸症候群の検査と治療相談が可能な耳鼻科、病院は、
以前に比べて増加しています。専門クリニックは人口の多い都市部に集中する
傾向があり、郊外では不足しています。
病院では耳鼻科、呼吸器内科、神経内科、精神科などが、睡眠呼吸障害の
検査や治療を行っている場合が少なくありません。睡眠時無呼吸症候群以外の
睡眠障害も対象にしている病院はこれから益々必要になります。
子どものイビキで治療相談をしたい保護者が、どの病院に行くべきか悩み、
最初に相談する診療科が、耳鼻咽喉科(略して耳鼻科)と小児科が殆どです。
子どものいびき・睡眠障害の対応可能な睡眠外来の数は少ないようです。
イビキの原因として最も多いものは、扁桃腺とアデノイド肥大です。前者は
口蓋扁桃のことですが、通称、扁桃腺と呼ばれています。後者は咽頭扁桃と
呼ばれており鼻の奥にあります。両者はリンパ組織です。
その他、花粉症・アレルギー性鼻炎、蓄膿症など、鼻の通気性が不良とな
耳鼻科の病気も、いびき・無呼吸の原因となります。
扁桃腺が大きく、小児科で肥大した扁桃が喉を塞いでいる状態となっている。
毎晩、大人が目を覚ますくらいの激しいイビキをかいているが、成長すると扁桃は
退縮するから経過観察と判定された。やはり心配で専門病院への相談を決意した。
4歳のとき、耳鼻科にいびき治療相談に行った。当時、扁桃アデノイド肥大を
指摘された。自然経過で様子をみた。10才になっても大きなイビキをかいている。
治らないので、治療相談のため睡眠外来への受診を決めた。
食が細く体重がほとんど増えない。体の発育が遅れている。夜中、大きないびき、
苦しそうな呼吸をしており、無呼吸もある。熟睡できていない様子なので、
睡眠外来で診察を受けようと思った。
幼稚園に通っている。朝、起きられない、機嫌が悪い。夜はイビキをかいており、
寝返りが多い。顎を突き出して、どちらかというと横向きの体勢で眠ることが多い。
おねしょが治っていない。いつも眠そうなので、睡眠障害の専門医に相談したい。
前述したように、子どものいびき・睡眠障害を相談できる病院は少ないですが、
日本睡眠学会ホームページに睡眠障害の認定医師リストがあります。受診の際の
参考になると思います。
実際に睡眠外来を受診するときは、可能なら、夜のいびき呼吸を撮影した動画を
持参すると良いでしょう。また、お子様が夜眠っているとき、呼吸に同調して、
胸が陥没していないか情報をお知らせ頂くと参考になります。