眠りの質に問題なく、睡眠時間が十分に確保されており、規則正しいリズムで
睡眠をとっていれば良いですが、何らかの原因、睡眠の病気のため、子供が
ぐっすり眠れない場合があります。
睡眠は子供の身体の発達と成長に大切な役割を果たし、うまく眠れないと
低身長と体重増加不良の原因になります。記憶力と学習能力の低下、情緒障害、
さらに、行動異常につながることもあります、
子供は睡眠障害の症状を自分で訴えることは殆どないので、養育者の観察が
睡眠障害の早期発見の手がかりになります。以下に示す症状、徴候があれば、
子どもが睡眠障害を有しているかもしれないので確認しましょう。
大きないびき、眠っているときに呼吸が止まる。苦しそうな呼吸をしている。
夜中に頻繁に目が覚める。6歳以降でも、おねしょ・夜尿症がある
昼間の眠気、授業中の居眠りが多い。午前中、起きていられない。
子どもは眠いとき、活動性の亢進、多動の症状が出ることもあります。
夜遅くに眠って、朝起きられない。2度寝をしてしまう。
充分な睡眠時間、規則正しい就寝および起床時間が保たれていても、日中の異常な眠気が
問題となっている場合、中枢性過眠症の一種であるナルコレプシーの可能性があります。
この場合、反復睡眠潜時検査(MSLT)による眠気の客観的評価が必要となります。
睡眠不足がある場合、生活リズムが乱れている場合は、十分な睡眠時間の
確保を行い、決まった時間に眠り、起床するように生活指導しましょう。
その際、睡眠日誌を記録すると有用です。
夜眠る前に光刺激を受けると、寝つきが悪くなり、睡眠リズムが遅れる
傾向になります。就寝する準備としては明るい光を避けたほうが無難です。
反対に朝は生体リズムを保つため部屋に朝日を取り入れると良いでしょう。
眠りの質を低下させる要因として、夕方以降のカフェイン摂取も関与する
ことがあります。飲み物の種類にも注意しましょう。
前述した「どんな症状に注意すべきか?」に書かれている症状があれば、
睡眠障害を専門にする病院、睡眠科への受診を検討しましょう。