「寝る子は育つ」と言われるように、睡眠は子どもの心身の発達に大切です。
適切な睡眠がとれないと、体重増加不良、低身長など、発育が遅れたり、
疲れやすい、眠い症状が昼間に問題となったりします。
小児の場合、眠気があると、居眠り、ウトウトする症状が出現する一方で、
多動、落ち着きがない症状を呈する場合があります。その他、情緒不安定、
性格変化が現れる懸念も報告されています。
肥満との関係も研究されており、睡眠不足があると、肥満になりやすい
傾向があります。
夜型の生活が浸透しており、幼児、子どもの睡眠時間が減少する傾向です。
小学校、中学校、高校受験のため、夜遅くまで勉強する子供の増えており、
入眠時間が遅くなり、起床時間が遅くなる睡眠相後退を高率に合併します。
理想の睡眠時間は、子どもの年齢別に異なります。以下に示す睡眠時間は
米国にあるNational Sleep Foundationが報告したものです。
幼児期1~3歳では、12~14時間、4~5歳では、11~13時間、そして、
小学生6~12歳では、11~13時間程度の睡眠が推奨されています。
中高生11~17歳になると、8.5~9.25時間、一方、成人になると、
7~9時間の睡眠が理想とされています。
子どもの睡眠を考える上で大切にしたいものは、規則正しい睡眠リズムです。
夜更かしが多くなると、睡眠相後退の傾向となるので、朝、起きられない、
しかし、学校に行くため何とか起床し、午前中、眠くなります。
家族で睡眠の重要性を話し合い、子どもが寝室に行く時間を決めることが、
おススメです。睡眠リズムと時間を把握するのに、睡眠日誌を記録することも
一案です。
起床時に部屋に朝の光が入るように環境整備することも睡眠リズムを保つ上で、
有効です。一方、夕方から夜にかけては、極力、光刺激を受けないように
することが大切です。